【本屋探報】渋谷スクランブルスクエア『TSUTAYA BOOK STORE』と『SHARE LOUNGE』を利用してみた

2019年11月1日にオープンした渋谷スクランブルスクエア。話題の中心は屋上からスクランブル交差点を含む渋谷全体を見下ろせるSHIBUYA SKYだったり、1階に入った日本初進出のパティスリや各フロアのハイセンスなお店でしょうか。

でも、本屋さん好きな人にとって注目はやっぱりTSUTAYAの新形態のお店ではないでしょうか(もちろん、奥渋谷のSPBSがスクランブルスクエアにお店を構えたのは衝撃的ではあったので、それもいつかお話したいところではありますが。。。)。

ということで今回はその体験報告をしていきたいと思います。

渋谷スクランブルスクエア概要

渋谷スクランブルスクエアはJR渋谷駅に隣接した地上47階・地下2階建ての大規模複合施設です。そのうち、地下2階から14階までが商業施設となっています。

個人的には新しく入ったパティスリーのケーキや各種パンを少しずつ買って家で食べるのがマイブームだったりします。

MORI YOSHIDA PARIS (モリ ヨシダ パリ)のモンブランは見た目もユニークで、中も周りの層も濃厚な栗の味と香りが楽しめました。

フィリップ・コンティチーニ (PHILIPPE CONTICINI)のビジュアルもなかなか。食欲をそそる色に彩られたケーキはどれも絶品。個人的にも伝統的なタルトタタンのリンゴの層は絶品でした。今度はタルト・アナナに挑戦しようと思っています。

ただ、これらのケーキは一部午前中に売り切れちゃうので、スクランブルスクエアをどう見て回るかは悩ましいですよね。もちろん、ビル内に冷蔵機能付きコインロッカーはあるのですが、有料なのですこし躊躇しちゃいます。まぁ、それでも一日渋谷周辺を楽しむのなら、早めの時間に好きなケーキ等を購入してまとめてコインロッカーに預けておくのがお勧めです。

あっ、脱線しました。さて次から本題のTSUTAYA周りの情報です。

TSUTAYA BOOKSTORE 渋谷スクランブルスクエア

お店の全体像

お目当てのTSUTAYA BOOKSTOREは渋谷スクランブルスクエアの11階にあります。この店舗で は「旅は人を“クリエイティブ”にする」をテーマに、『旅』に関連した本、約2万冊を取り扱えているそう。

オープン前のストアイメージ図。店の全面は広いスペースが確保されていて開放的です

『旅』をテーマに取り扱った本屋さんは都内にもいくつかありますが、大手で且つ一等地での展開は初だと思います(そういえば、定期的に観たくなる『ノッティングヒルの恋人』の主人公ウィリアムも旅行書を専門に取り扱っている書店を経営していましたね。映画の中では経営が厳しいと嘆いていましたが・・・)。

MAP

構成は窓側(外側)をぐるっと囲むように『SHARE LOUNGE(シェア ラウンジ)』スペースがあり、中央にスターバックスの販売カウンター、そのカウンターの奥から平行に延びるようにイートインスペースがあります。そして、スターバックスの販売カウンターの裏側にTSUTAYAのレジカウンターがあって、その周りにずらっと棚が配置されています。カフェと一体型の書店となっています。

テーマごとの本棚

ショップ入り口横には「旅の本棚から、20冊」「旅や世界にまつわる「話題書」、集めました」と題して手に取りやすい本が面で置かれています。必ずしも旅行がメインでないとしても、その内容を読めばわくわくして旅に出たくなるようなものばかり。同様の切り口で多くの雑誌も置かれていました。

もう一つの入り口横にある柱スペースには「ON JAPAN」がテーマ。東京や日本文化に関する洋書やアート本を中心に揃えていました。廊下と接するスペースでは東京、そしてお店がある渋谷やそのポップカルチャーにフォーカスした本が並びます。

さらに、ここを奥へと進むと見えてくるのが地域別に揃えられた本の数々。

国内は都道府県毎、海外は国や地域毎の分類になっています。アジア本に手厚く、中南米、東欧、アフリカは少なめでしょうか。まずは手軽に旅に触れてもらおうという感じもあるのでしょうか。

また、よくよくみると地理的な要素からは少し離れて宗教だったり、文化施設だったり、世界遺産という切り口もありました。

「深い河」と「タラブックス」の間に「バガボンド」が置かれていたのには思わず笑顔に。

ここに来れば、本を買って再度街を歩いてみようという気分にもなるかもしれません。また旅行を企画する際だったり、旅行が決まった後にここにくれば新たな切り口で旅程を考えることができるかもしれません。

SHARE LOUNGE(シェア ラウンジ)とスペースを分けている大きな棚は「刺激と発見の旅」がテーマ。比較的自由なテーマを設定しつつ、気軽な感じで旅へと誘っています。

冒険家星野道夫の本を読めば北が恋しくなるかもしれません 。彼のフィールドだったアラスカは遠いかもしれないけど、クマとかの連想から始まって北海道や長野へ行きたくなるかも。

「川と一緒に旅がしたい」というテーマでは日本の有名な川の紀行記だったり、川沿いにあるお店を書いたものだったり、様々。近くに住んでいる川について再発見があるかもしれません。また、趣味に関連するテーマもあります。本屋さん巡りだったり、コーヒーやお茶に関するテーマもありますのでゆっくり探しながら、過ごしてみてください。ここの棚をずーっと眺めるだけでも訪れる価値はあると思います。

利用しての感想

個人的に嬉しかったコーヒー専門誌STANDARTの面での陳列。これで最新号がめちゃくちゃ近くで買えるようになりました!

そこまで大きくない店舗にも拘らず、人を飽きさせないテーマ設定が面白かったです。

今後、お店として本の入れ替えを行っていくでしょうが、どう変化をつけていくのかが早くも気になりました。棚のテーマが細分化されているので、そのテーマをどんどん変えていくのか、それとも各テーマはある程度固定して、その構成している本を入れ替えていくのか等。また、イベント棚や選書棚の更新時期も楽しみ。

また、隣接する中川政七商店との相性の良さも気になります。特に国内で行きたい場所を見つけたら、関連商品を少し覗いてみたり、旅から帰ってきて工芸品等をチェックしたりするのも面白そう。そうすれば、このフロア全体が楽しめる空間になるかも、なんて思ったりします。

まだまだ色んな可能性を秘めた本屋さんじゃないかなと思っています。どういう展開をしていくのか、渋谷駅は近いので今後も定期的に訪れてチェックしていきたいと思います。

ちなみに国内旅行に関する本では渋谷Hikarieに入っている『D 47 design travel store』と少し似ているところがあるかもしれません。あちらも地域の民藝や文化にスポットを当ていて、メインではありませんが、様々な関連本が置いています。それと比較するのも面白いかも。空中通路でつながっていますから往来も楽です。

次のページでは「TSUTAYA SHARE LOUNGE」についてまとめていきます。

TSUTAYA BOOKSTORE 渋谷
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