アドバンスドコーヒーマイスター資格について

アドバンスドコーヒーマイスター資格のメリットとデメリット

あえて書く必要がないのかもしれませんが、念のためまとめておこうと思います。受験してイメージと異なると残念だと思いますのでこの表を参考によく検討してみてください。

メリットデメリット
コーヒーの知識をアップデートできる:コーヒーマイスターより詳細なコーヒーに関する知識を網羅的に学びなおせます。資格取得の時間が長い:3回講義を受講したうえで、実技試験も受かる必要があります。上述したとおり、どんなに短くとも半年はかかります。
経験豊富な講師陣からのレクチャー:講師にはコーヒー業界では有名な旦部博士(科学と健康)や山内先生(カフェの歴史)などがいらっしゃいます。費用が掛かる:16000×3(座学)+約20600(実技)+SCAJ年会費(10000円)=78600円(一つ一つはそこまでですが、合計金額は結構します)
資格の希少性:コーヒーマイスターは全国で6千人強います。これも少ないですが、アドバンスドコーヒーマイスターになるとまだ6百人弱しかおらず、まだ希少です。必須ではない:コーヒーの資格では類似資格がいくつかあるので必ずしもこの資格である必要はありません(しかもそこまで有名でもないし…)。また、スペシャルティコーヒーには詳しくなってもコマーシャルコーヒーを含むコーヒー全般には必ずしも詳しくなれないかもしれません。
中小ロースター等へお勤めの方、もしくはアルバイトをされている方は店主さん等に相談してみるのをお勧めします。所感を教えてくれるでしょうし、もしかしたら一定の受講費を負担してくれるかもしれません。

人によってほかにも色んなメリット/デメリットがあると思いますが、個人的にはコーヒーに関する総合的な理解の底上げをするのにちょうどよい資格だと思います。日常業務で自身でコーヒーについて携わっている方であれば、その分野については間違いなくプロフェッショナルでしょう。しかし、その周辺分野は意外と知識が整理されてない、なんてことはないでしょうか。そんなとき、こういう資格の勉強で知識のアップデートをしておくのはとても良いことだと思います。

冒頭にも書かれていますが、昨今はコーヒーのプロではない、愛好家の方も知識を備えている方が多く、もしそういう方から質問を受けて、知らないとは答えにくいものです。しかし、そういう時に適当なことを言ってごまかすと後々問題になったり、信頼を失うことにもなりかねません。そのため、資格取得はおまけ程度に考え、知識のアップデートを主な目的に受験してみてはいかがでしょうか。

具体的な試験対策方法

講義の概要と対策について

アドバンスドコーヒーマイスターのテキストは当日まで受け取ることができません。一応、当日は講師が特に覚えてほしいポイントを指摘し、その部分を中心に問題も出題されます。

では何も対策しなくてよいかというとそうではありません。試験時間は比較的短いのでテキストをじっくりめくっているひまはありません。

また、質問に対しても1回につき16000円という少なくない費用と、講義日(試験日)がその日を逃すと翌年までないということです。ということは、もう一回の受講料とSCAJの会費(個人会員Cだったら10000円。個人会員Aと設定していた場合は30000円)が追加で発生します。

であれば、一回で合格したいところです。

すべきことは上でも述べたとおりコーヒーマイスターのテキストを丁寧に復習することです。巻末の問題を繰り返し解いて知識の定着を図るのもよいと思います。

そして、この試験の目的がコーヒーを消費するお客様に対して、専門的な知識をわかりやすく伝達できるようになることだと思います。そのため、各章の要点をまとめたりすれえばよりよいと思います。

想定される質問例:

①グアテマラの生豆とブラジルの生豆の規格の違いをその国がその規格を選んだ理由を推定しながら、それぞれのメリットとデメリットを説明しなさい。

②お客様がお店へ来店した際、雑談交じりに「コーヒーを一番最初に発見したのはカルディというヤギ飼いだったというのは本当?」と質問してきた。その場合の正しい受け答えについて記しなさい。

③ナチュラル製法とパルプドナチュラル製法の違いについて、その特徴を述べながら、まとめなさい。

④カットバックとは何か。行うことによって期待される効果も含めて記しなさい。

⑤ある論文でコーヒーの効能に関する症例報告がなされていました。この論文について注意すべき点を指摘しながら、どのように捉えればよいか、あなたの考えを述べなさい。

これらの他にもちろん通常のディテールに関する問題も出題されます。以下、想定される問題を考えてみました(イメージはコーヒーマイスターテキストの巻末問題)。

想定される質問例:

①スペシャルティコーヒーという概念を提唱したのは誰?

②コーヒーの効能を「表示」して販売するとどの法律に抵触するか?

③日本で最初にできたとされる喫茶店の名前は?

④1734年に初めて公演された喜劇で、コーヒー好きの娘の扱いに困惑する父親をコミカルに描いた作品名と作者は?

⑤ブラジル、インドネシア、ハイチ、コスタリカについてコーヒーが最初にもたらされた順に並べよ

この辺についてテキストを読み返さずとも知っている知識はあるでしょう。もし答えに不安を抱くような場合でもテキストのどこにどんなことが書かれているかわかれば大丈夫です。試験中はテキストとノートが持ち込みかなので、焦らずに該当箇所を見ればいいのですから。

以上、アドバンスド・コーヒーマイスター資格についてまとめてみました。少しでも興味を持っていただけたら、コーヒーに関する知識の定着を目指して受験してみてはいかがでしょう。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。また次回の記事でお会いできるのを楽しみにしております。

at the cafe with barista
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