CVAとは何か、そしてなぜコースをとるのか?
『Coffee Value Assessment(CVA) for Cuppers』というコースはアメリカに本拠を置くSpecialty Coffee Association(SCA)が提唱するCVAという、新しいコーヒー評価手法を学ぶことを目的としています。CVA自体がどういうものかについては↓の過去の記事を参照ください。
このコースを修了すると、SCAが従来展開していたコーヒーの品質や味に関して点数をつけて評価した手法に変わる様々な評価軸を持ったCVAについて理解し、新フォームに基づいたコーヒーの評価ができるようになったという認定をSCAから得られます。
加えて、Qグレーダー(資格創設から2025年9月末までにQグレーダー資格を取得したことがある人(資格が有効か失効しているかに限らない))は、”Evolved” Qグレーダーになることができます。
一方で、現在有効な資格を持っているQグレーダーでも、年内にこのCVA for Cuppersを受講して申請しなければ、2026年1月1日以降、2025年10月1日に新設される新Qグレーダーコース(6日間予定)を受講しなければなりません(こちらの詳しい条件等については過去記事を参照ください)。
私は有効なQグレーダー資格を持っているのでCVA for Cuppersを受講、そのあとに実施される実技と座学のテストに合格すれば”Evolved” Qグレーダーとなることができるステータスでした。
ということで、この記事では①『CVA for Cuppers』コースの概要。②実際のコース(2日間)の流れ、③コース前に学んだほうがいいと感じたこと(座学のテストが楽になります)、④全体感想、について紹介していきます。
コースの概要

コース名 | CVA for Cuppers |
期間 | 2日間(終日、9時半~17時半) |
目的(授業) | CVA各種フォームの理解と実践 15強度スケール、CATAフォームを使いこなす(Descriptive Form) 9ヘドニックスケールを使いこなす(Affective Form) 各種フォームの目的と違いを理解する |
試験 | 各種カッピングフォームの実技(Descriptive, Affective Extrinsic Form) フレーバーホイール(リファレンス)の理解 選択式の総合試験 |
費用 | 7万~15万円程度(海外から有名講師を呼ぶ際は渡航費等が負担しなければならないため、高くなります。また、国内でも会場費やSCAの授業登録や授業内容によってだいぶ異なります。ご自身でよく検討してアプライしてください)。 |
場所や技能の必要要件はそのコースによって異なります(全体感としては下表参照)。
≪参考≫
開催者(リンク) | 場所 | 値段 | 備考 |
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ) 募集ページ | 東京/兵庫 | Qグレーダー(元も含む):55,000円 Qグレーダー以外:110,000円(SCAへのCourse Enrollment Feeは別) | 講師はSCAJサステナビリティ委員会委員長の伊藤さん |
HAMA COFFEE 募集ページ | 兵庫 | 77,000円(SCAへのCourse Enrollment Fee込) | 講師はShaun Ong(instagram)氏を招へい |
TASSE COFFEE 募集ページ | 東京/高田馬場 | 131,000円(SCAへのCourse Enrollment Fee込) | ほぼプライベートレッスン。SCAのその他コーストの割引制度あり |
SNOW BEANS COFFEE | 東京/菊川 | (講師による)Nara先生の場合:66,000円(SCAへのCourse Enrollment Fee込) | 講師は国際的な品評会でヘッドジャッジを歴任 |
値段等の情報は2025/7/22時点のものです。上にも記載しましたが、場所や講師、その他の事情で値段は変動するものと思われますので、各社のHP,インスタ等で最新情報を確認ください。また、時期によって上記場所以外でのコースもあると思われます。詳しくはSCAのHPで検索・確認ください。
東京と神戸で開催しているSCAJではQグレーダーが必要要件はなく、値段に差を設けています。大阪のHama Coffeeでは参加に際して、要件を設けてないようです(実際、私の知人でもQ資格を取らずに、コースを受講した方がいらっしゃいました(ただし、後日Qコースを受講予定だったとのこと)。)。
東京ではスノービーンズコーヒーとTASSE COFFEEで定期的に開催されています。TASSE COFFEEは少し高めの値段設定になっていますが、2人ずつもしくはプライベートセミナー形式での開催ですので、その分濃密な授業を受けられると思います(ただし、募集要項には言語について要相談とのことでした)。
次のページでは実際にどのようなことを行ったのか、概要をまとめていきます。私はスノービーンズコーヒーで開催されたPaul KIM先生の回に参加しました。あと、過去にSCAJの非公式セミナーにも参加したことがあり、その内容とも似通っていたので、大きな枠組みとしては共通しているところもあると思います。そのため、ここで書いたことが、このコースに参加を考えている人、もしくは準備して参加したい人の役に立てばと考えています。