【本屋探報】無印良品 銀座-本屋としてのMUJI BOOKSは変わったか

 『無印良品 有楽町』が2018年12月2日に惜しまれながら閉店しました。

 JR有楽町駅から銀座方面に出ると、必ず目に入る東京交通会館、そしてマルイや阪急と同じくらい存在感のあるお店が 『無印良品 有楽町』 でした。

 そのシンボリックなお店と入れ替わるように、2019年4月4日、銀座並木通り沿いに『無印良品 銀座』が世界旗艦店として新しくオープンしました。

 個人的には宿泊施設も含めた旗艦店としてもつ多種多様な機能もさることながら、『無印良品 銀座』の中にある無印良品が展開する本屋ブランド『MUJI BOOKS』がどういうかんじになったのかが気になったので、かつての有楽町のものを振り返りつつ、銀座の様子を紹介したいと思います。

旧有楽町店のMUJI BOOKS

 JR有楽町駅から歩いてすぐの大きな低層階の建物に、『無印良品 有楽町』がありました。奥行きも横幅もあるお店で、店内には無印の衣・食・住に関するほぼすべてのブランドがそろっていました。

エスカレーター横にも1・2階にまたがる大きな本棚が配置されています。

 その中でも存在感を放っていたのは、いたる所に展示されていた本でした。エントランスから入り、目の前にある野菜売り場を抜け、2階へと抜けると広がる吹き抜けの開放的な空間。3階へと続くエスカレーター脇にはとてつもなく巨大な本棚が置かれていて、無印良品らしい手触り感のある本が陳列されていました。

無印の扱う木に関する関連本や銀座ならではの文化関連本も

店舗中央にあったMUJI BOOKS の棚

そして、このエスカレーターをのぼり、左手にある『CAFE &MUJI MEAL』を横に観ながら、レジカウンターの奥、無印良品 有楽町中央スペースにあったのが『MUJI BOOKS』の書棚でした。ちなみに遅ればせながら、『MUJI BOOKS』のテーマは「感じ良いくらし」のヒントを発見するです。

そんな『MUJI BOOKS』のまとまった売り場面積としては町にある書店の敷地面積と同じくらいなのですが、2、3階にわたる大きな本棚やレジカウンター周りの陳列も含めると大型書店のようにも感じられます。実際、店全体では2万冊もの本を扱っていたというから驚きでした。

ユニークなディスプレイや販売方法

レジカウンターの周辺には様々な販売方法でお客さんにあった本を展示していました。

365日、それぞれの日にあった本を販売していたり、テーマに沿った三冊の本を一つのセットとして販売していたりもしました。いずれもエンタメ感たっぷりで、ここにくれば楽しい本と出会えるかも、という期待感を持たせてくれていたのを思い出します。

もちろん、これらの書棚は定期的に変えられていてそれも定期的にきたくなる要因だったんだと思います。

3階壁際の書棚はより自由に銀座らしいアート作品集や写真集が展示されていました。

無印良品が出版する本たち

さらに、初めて訪れたときにびっくりしたのが、『MUJI BOOKS』が独自の出版物を持っていたこと。しかもセレクションがしぶい。。。今や一周回っておしゃれな雑誌になっている『暮らしの手帳』創刊者の花森安治や日本民藝会館初代館長でお馴染み(?)、民藝運動の中心人物柳宗悦に関するものがラインナップされています。それらをみるとやっぱり無印らしいチョイスなんだなともおもうわけです。しかも贅沢にも結構目立つ位置にあったんですよね。

こんな贅沢空間が有楽町駅前に展開していて、かつ何度も利用できたのは幸運な出来事だったのかもしれません。そんな『MUJI BOOKS』が銀座でどんなふうになったのか、次のページで紹介したいと思います。

無印良品 銀座 玄関写真
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