日比谷で世界から集めたゲシャ種に出会う『GESHARY COFFEE(ゲシャリー コーヒー) 日比谷店』

日比谷と有楽町の間で

日比谷の風景も最近変わりましたね。以前は観劇と帝国ホテルのほうが中心だったような気がしますが、今は新しい日比谷ミッドタウンとリニューアルした日比谷シャンテのほうに中心が移ったかに思えます。

そしてこの辺のお店も結構移り変わりがありますよね。その代表格が今日ご紹介するお店だと思います。以前はフレッシュネスバーガーが入っていた小さなビル。これを1-4Fまで借りて2019年11月1日にオープンしたのが『Geshary Coffee(ゲシャリー コーヒー)』です。

GESHAにこだわったカフェ

Photo by Livier Garcia from Pexels

ゲシャリーコーヒーはその名前の通り、エチオピアにルーツを持ち、パナマで花開いたゲシャ(ゲイシャ)種のコーヒー豆だけにこだわって揃えたコーヒーショップです。

ゲシャ種の特徴は何といってもその香りと味が華やかで豊かなことでしょう。このコーヒー豆の魅力にとらわれて虜になる方が何と多いことか。そのため近年ゲシャ種のニーズは世界中で高まり、値段も高止まりしているの状況です。

また、焙煎後のコーヒー豆の場合、水分量が飛んでしまってグラム数が減ってしまいます。その結果、ゲシャ種だと100gで5000円という販売価格もあるほどです(COE優勝の豆になればもっと高いものもあります)。

こういうコーヒー豆を安定的に仕入れ、そして、一年間を通して顧客に販売できるコーヒーショップはなかなかないのかもしれません。さらに、それを飲み比べることができるなんて、贅沢ですよね。

そんな贅沢な行為を楽しめるのが、この『ゲシャリーコーヒー』です。

1Fで店員さんと会話しながらオーダー

角地にあって、華やかなエントランスをくぐると店員さんがカウンターで迎えてくれます。

最初にオーダーするときは各産地の特徴を聞いてみるのもいいと思います。比較的お高い価格帯のお店なのでカウンターはゆっくり頼めます。ちなみにコーヒーが話題になりがちなお店ですが、数種類食べたケーキはどれもおいしかったので、ぜひ一緒に頼んでみてください。

コーヒーは一杯800円から、中央価格帯が1200円、一番高いものが2500円です。2500円のものはパナマのCOEで優勝したこともある農園のものです。飲み方は口述しますが、FURUMAIを使ったもののほかに、エスプレッソ、ラテ等があります。

ゲシャリーコーヒーの自社農園のものは800円となっていますが、これは企業努力のおかげ。味が決して劣っているわけではなく、仲介業者を介さないため、このような値段になっていると思います。当然のように華やかなゲシャフレーバーを感じることができて、かつ何層にもわたる複雑な味を堪能できます。

オーダーを済ませたら、待っている人が少ない場合はその場で待機、テイクアウトやオーダー待ちの人が多い場合は、番号札をもって上の階にあがるように促されます(ちなみに発信機等はついてないので店員さんが目星をつけて商品を持ってきてくれます、結構アナログ!)。

そして、このお店のゲシャ豆のセレクションと同様に特徴的なのがコーヒーの抽出機FURUMAIを使っているところです。FURUMAIはゲシャリー・コーヒーのグループ企業「株式会社TREE FIELD」が企画・開発した、世界初の全自動スペシャルティコーヒーマシンです。

このコーヒーマシーンは豆による詳細なパラメータ設定を行うことによってそのコーヒー豆の特性を最大限、かつ安定的に抽出できるといったものです。もちろん、これらのパラメータの設定にはトップバリスタが関与しているとのこと。

トップバリスタによるパラメータ設定をもって、そして安定的な抽出を実現できる、時代は進んだなぁと思うばかりです(FURUMAIの監修を務めたバリスタたちのインタビュー動画も別途ありますので興味ある方はyoutubeページにジャンプしてみてください)。

各階からの眺めや雰囲気を楽しめる

このお店の贅沢なところは何もコーヒーを中心としたメニューだけではありません。その空間の使い方も贅沢です。

各階ともにテーマを持っていておかれているテーブルや家具、そして壁のデコレーションまで違います。初めて訪れる際には、まずは全体をぐるっと回ってみるのも良いかも。ただ、皇居が見える窓際のスペースはなかなか座ることができないかもしれません。開放感があふれる本当に素敵な席ですから。

コーヒーを存分に楽しむ空間

この日頼んだのはゲシャビレッジ ナルシャ RSV3a / ナチュラル(エチオピア)です。コーヒーを頼むと絶対についてくるティスティングノート。味やフレーバーの特徴はもちろん、農園主、精製方法、焙煎具合についても説明があります。

これを読みながら飲むと、まぁ、そこまで繊細な味がわからなくとも、なんとなくその部分が強調されて感じられるような気がします。さらに農園について知りたければ、記載ある情報からさらに検索するとより詳細な情報が得られると思います。

ちなみにゲシャ・ビレッジのナチュラルはベリー感強めでそれを蜂蜜のようなどくとくな甘味がコーティングしてまろやかになっているよう。鼻を近づけていつまでも香っていたい気分になります。コーヒーが冷めるにつれて、酸味が強調されてさわやかなジュースを飲んでいる感じになりました。いつまでもいたいと思いつつも、ここを訪れるときってドタバタしているので、この日はさくっとお店を後にしました。後ろ髪をひかれるほど、居心地よかったので残念。こんどは本をもってのんびり訪れてみたいと思います。

ちなみに違う日に頼んだのはこちら。コスタリカにある自社農園ハシエンダ コペイ ブラックハニーを頼んでみました。すこし野性味あふれるブラックベリーやブラックカラントのようなかんじでしょうか。そして、さわやかなミカンのような甘味も感じられました。

そのうち、エスメラルダを何かのご褒美の際にチャレンジしたいかも(だって、高いから日常的に飲むのはむずかしいかなぁ。。。)。あっ、あと上述した通り、このレモンタルト、おいしいですよ~。うえの酸味のきいたクリームと中の甘みのきいたクリームのコントラストがいいのと、中にキウイフルーツを刻んだのがはいってて、病みつきになります。

お店の感想と混み具合について

このお店、現時点ではそこまで混んでいません。

というのも、正直言うとコーヒーが好きな人、もしくはこのお店のスィーツが好きでないとやっぱりコーヒーに800円という価格設定はまだまた高いと思われているからではないでしょうか。

高級ホテルや高級喫茶店ではなく、あくまでカフェの形態をとっているこのお店。基本的にはセルフサービスなので①コーヒーの味、②施設利用についてお客さんは支払っているイメージを持つことになると思います。

コーヒーにはまりつつある人なら、①は払うでしょうし、②は一部の席から皇居や有楽町の街並みが眺められ、かつwifiが無制限に使えることを鑑みれば決して高くないじゃないかなと思います。

事実、上の席ではのんびりと長時間滞在している方もちらほらいるような気がします。ほかの近隣の店にはない自分だけののんびり空間があるので個人的には大満足な場所です(実際、周りが少しでも混んでいるなと思ったら、このお店が頭に浮かびます。ただ、周りの人もコーヒーを飲めないとなかなか誘いにくい店ではあるのは事実です。)

将来的には飲めなくなるかもしれない、もしかしたらもっと高騰してしまうかもしれない貴重なコーヒー豆、自分に少しご褒美をあげたくなったら訪れてみてはいかがでしょうか。都会の喧騒を忘れるほどのゆったりした空間が広がっていますよ。

施設情報

お店について

GESHARY COFFEE(ゲシャリー・コーヒー) 日比谷店
住所 :〒100-0006 東京都千代田区有楽町1丁目6−3 有楽町東宝ビル
最寄駅:日比谷線「日比谷駅」 A4出口より徒歩0分 等
営業時間:月〜金9:00〜22:00、土日祝日10:00〜22:00
その他:wifi 有(パスワードはレシート、もしくはエレベーター内等に記載)

HP及びSNS等について

公式HP: https://gesharycoffee.com/
自社農園HP : https://haciendacopey.com/ja/
公式facebook : https://www.facebook.com/gesharycoffee/
twitter:@gesharycoffee
Instagram :gesharycoffee

ゲシャリーコーヒーはSNSを使ったキャンペーンも積極的に行っています。直近のインスタを使ったキャンペーンではお店が販売しているゲシャ種の豆も当たったりもします。

また、ゲシャリーコーヒーではゲシャ種の特徴やおいしさをお客さんに知ってもらうために不定期で飲み比べセミナーも行われています。産地によっての風味や味の違いも判るでしょうし、農園、または精製方法による違いなども確認できる贅沢なセミナーになっています(しかもティスティングできてケーキまでつくのに今のところはリーズナブルな価格設定になっています)。

興味ある方はあわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。 あと提携農園紹介のページから各農園サイトに飛んでみると面白いかも。各農園とも見せ方が今風です。

日比谷 ゲシャリーコーヒー 外観
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